26日、米カリフォルニア州インデペンデンスのマンザナー強制収容所跡地で、野球の試合をする日系人ら(共同)

 第2次大戦中、日系米国人が収容されたカリフォルニア州インデペンデンスのマンザナー強制収容所跡地に野球場が復元され、日系人らが26日に親善試合を行った。出場者は、厳しい生活の中で野球に安らぎを見いだした先人に思いをはせながら、差別の問題は今も根深いとして「日系人の歴史から教訓を学んで」と訴えた。  旧日本軍による真珠湾攻撃翌年の1942年、日系人は大統領令を根拠に各地の強制収容所に入れられた。国立公園局によると、1万人以上が収容されたマンザナー強制収容所では野球のリーグ戦が開かれたという。  球場の復元は、亡き母親らがこの収容所で過ごした日系人のアーティスト、ダン・クォンさん(69)らが中心になって取り組んだ。当時の写真を参考に再現した。  投手として出場した同州サリナスの会社員マイク・フルタニさん(56)は「ここで試合をする重みを感じた」と語る。亡き祖父らが入った別の収容所にも野球場はあったが、本人から体験を聞いたことはなかった。「今日のような時間を過ごしたのだろうか」と思いを寄せた。


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