【NQNニューヨーク=川上純平】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、午前9時45分現在は前日比157ドル73セント安の4万2229ドル84セントで推移している。米長期金利が一段と上昇し、米株相場を押し下げている。半面、ダウ平均は前週に大幅に下げたことから主力株の一部には買いも入りやすく、米株相場の下値は堅い。
28日の米債券市場で長期金利は一時4.33%と7月上旬以来の高水準を付けた。11月5日の米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が勝利するとの見方から、物価の上昇や財政赤字の拡大を見込んだ債券売りが広がっている。金利と比べた株式の相対的な割高感が意識され、ダウ平均の重荷となっている。
もっとも、米株相場の下値は堅い。ダウ平均は前週に1161ドル下落した。主力株には短期的に下げすぎとみた買いも入りやすく、相場を下支えしている。週内は10月の米雇用統計など重要指標のほか、大手ハイテク株の決算発表も控える。内容を見極めようと様子見の投資家も多い。
ホーム・デポやスリーエム、ダウが下げている。キャタピラーも安い。半面、メルクやインテルが高い。マクドナルドは買い先行で始まった後、下落する場面がある。29日発表の2024年7〜9月期決算で1株利益が市場予想を上回ったが、米国で発生した大腸菌の集団感染を巡る収益への影響が重荷となっている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。
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