ミャンマー国軍は4日、ミンアウンフライン最高司令官が6~7日、中国を訪問すると発表した。同氏の訪中はクーデターで実権を握った2021年以降初めて。周辺国も集まる国際会議に出席する予定で、国際社会から孤立しているとのイメージを払拭(ふっしょく)する狙いもあるとみられる。

 国軍によると、ミンアウンフライン氏は滞在中、中国の政府高官とも会談し、経済分野などの協力について協議する予定だ。ミャンマーでは、国軍の支配に抵抗する少数民族武装勢力との武力衝突が続いており、停戦の仲介について中国側と協議する可能性もある。

 一方、中国にとって、陸路でインド洋にアクセスできるミャンマーは戦略的要衝にあたる。ミャンマー国軍は「2025年に選挙を実施する」と主張しており、選挙後を見据えた関係づくりを図る。

 中国の外交トップを務める王毅(ワンイー)・共産党政治局員兼外相は8月にミャンマーを訪れ、ミンアウンフライン氏と会談。国軍幹部らを中国に招待するなどしてきた。(ニューデリー=石原孝)

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