【NQNニューヨーク=横内理恵】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、午前9時40分現在は前週末比166ドル83セント安の4万1885ドル36セントで推移している。5日投開票の米大統領・議会選挙が近づき、ハイテクを含む主力株の一角に利益確定や持ち高調整の売りが出ている。
米大統領選の世論調査では与野党候補の支持率が依然として拮抗し、接戦で結果判明に時間がかかる可能性が意識される。政権運営や政策の実現度合いを左右する議会選の結果を見極めたい参加者も多い。ダウ平均など主要株価指数が依然として高値圏で推移していることも、買い手控えにつながっている。
一方、賭けサイトでは民主党のハリス副大統領の当選を織り込む確率が回復しており、トランプ前大統領政権でのインフレ再加速や大幅な財政悪化を見越したドル買いや米国債売りの持ち高を巻き戻す動きがみられる。米長期金利は4.2%台後半に低下(債券価格は上昇)し、前週末終値(4.38%)を下回っている。
米原油先物相場の上昇も株価の重荷となっている。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」が3日に12月の開始を計画していた自主減産の縮小を1カ月延期した。中東情勢悪化への警戒感もくすぶり、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)12月物は2%あまり上昇している。
1日夕にS&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズがダウ平均の構成銘柄にエヌビディアと塗料メーカーのシャーウィン・ウィリアムズを加え、インテルとダウを除外すると発表した。インテルとダウが売られている一方、エヌビディアは1%あまり上昇し、シャーウィン・ウィリアムズも大幅高となっている。
ダウ平均の構成銘柄ではアップルも安い。著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイが前週末に発表した2024年7〜9月期決算でアップル株の保有を一段と減らしたことが分かった。一方、ホーム・デポやウォルマートが高い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も反落して始まった。
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