開幕した輸入博で、中国国産のジェット旅客機C919などを模型で紹介するコーナー=5日、上海で(河北彬光撮影)
【上海=河北彬光】中国市場開拓に向けて各国企業が出展する見本市「中国国際輸入博覧会」が5日、上海で開幕した。中国経済は長引く不動産不況などで停滞が続き、米欧との貿易対立も激しさを増している。習近平(しゅうきんぺい)政権は中国最大級の見本市を通じて、外資を重視する姿勢をアピールしたい考えだ。◆昨年と同規模、129カ国・地域から3500社出展
開幕式で李強(りきょう)首相は、米欧による対中関税引き上げを念頭に「反グローバル化の動きが台頭し、一国主義や保護主義が明らかに高まっている」とけん制。中国経済が「下振れ圧力に直面している」とした上で「世界情勢がどう変化しても、中国は高水準の対外開放を拡大させる」と中国への積極投資を呼びかけた。 開幕式にはマレーシアのアンワル首相のほか、カザフスタンやモンゴル、セルビアの首相らも出席し、祝辞を述べた。 中国商務省によると、日本を含む129カ国・地域から約3500社が出展した。経済安全保障の観点から米欧を中心に「脱中国」の動きが強まる中でも、昨年とほぼ同じ規模の参加数となった。 輸入博は2018年、中国が対外的に開かれた市場だとアピールする狙いで習氏が主導して始まり、今回が7回目。商務省によると、昨年の成約額は784億1000万ドル(約11兆9550億円)。1~6回の成約額は累計4200億ドル(約64兆350億円)に上る。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。