6日、米ウエストパームビーチでトランプ氏が開いた集会の会場周辺に駆けつけた支持者=鈴木龍司撮影
トランプ氏の私邸マールアラーゴからほど近いウエストパームビーチでの集会。6日未明、トランプ氏が「米国を再び偉大にする」と勝利を宣言すると、詰めかけた支持者から「USA」コールがわき起こった。 「彼を再び大統領に選ぶ瞬間をたたえるためここに来た」。中西部サウスダコタ州から来た元大工チャールズ・ヒッブスさん(68)は「彼はワシントンのエリートのためではなく、私たち国民のために汗をかいてくれる」と期待した。◆会場周辺はピリピリ…緊張高まる場面も
支持者のお祭りムードとは対照的に、警察や大統領警護隊(シークレットサービス)は警備に追われた。地元市長は事前に、「私たちの街で問題を起こそうと考えている人がいるのならやめてほしい」と要請。会場を高さ2.5メートルの金網で囲い、周辺の道路を封鎖して、武装した警察官らが不審者に目を光らせた。 会場で大きなトラブルはなかったが、自転車の男性がトランプ支持者に暴言を吐き、緊張感が高まる場面があった。前回の大統領選で敗北を認めず、議会襲撃事件を招いたトランプ氏は、今回も支持者の不満をあおるように「大規模な投票の不正が見つかった」と主張。期日前投票所での放火や、男が刃物を振り回すなどの事件も続いた。◆「職場では政治の話題をしない」
支持者の間では、7月の銃撃事件で一命を取り留めたトランプ氏を神格化するムードもある。地元のウエストパームビーチの投票所でハリス氏に投票したレニー・モーガンさん(26)は「ここでは互いの政党をののしり合うのが日常で、職場では政治の話題をしないようにしている」と明かし、「暴力事件は常に心配」と漏らした。 悩んだ末にトランプ氏に1票を投じたダロン・ベセルさん(40)は「正直、どちらが勝利しても米国は駄目になると感じる。近い将来、内戦に突入するのではないかと、本気で思っている」と語った。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。