返り咲きを狙う共和党のトランプ前大統領か。
それとも、女性初の座を目指す民主党のハリス副大統領か。
大接戦となったアメリカ大統領選挙は、トランプ氏が勝利宣言をしました。
この結果は、北海道にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
国際政治経済に詳しい、藤女子大学の渡辺頼純学長に聞きました。
「日本の農業市場を開放したい気持ちは強い」(藤女子大学 渡辺 頼純 学長)
新大統領が関税の引き下げを求め、安い農産物が日本で出回る可能性があるというのです。
そうなれば、北海道で生産している小麦や乳製品などにも影響が及びそうです。
中でも、特に影響を受けそうなのがコメです。
「トランプ前大統領の背景にはコメ業界の圧力団体がある。ミシシッピ州やアーカンソー州のコメやカリフォルニア米を、日本にもっと輸出したいと考える人はいる」(渡辺学長)
コメの過当競争が起こる可能性もありますが、北海道の稲作農家は。
「北海道米を欲しがってる人は海外にもいると思うし、輸出も考えられる。道産米が安心・安全な農産物だと、アピールしていかなければならないと思う」(うけがわファーム DEN-EN 請川 幹恭 代表)
農業だけではありません。
大統領選の行方は、日本の外交にも影響を及ぼしそうです。
「ウクライナでの戦争を早期に終わらせることになると、プーチン露大統領とトランプ氏の間で外交的なやり取りがあるだろう。そうなると北方領土問題どころではなくなり、われわれにとって重要な問題が脇に置かれてしまう可能性がある」(渡辺学長)
ロシアのウクライナ侵攻後、戦後最低の水準まで冷え切っている日露関係。
北方領土の元島民は、新大統領の政策によってビザなし渡航の再開などが実現することに期待を寄せています。
「ロシアだって今、相当疲弊している。今後アメリカに歩み寄らないとならないところが出てくる。新大統領がウクライナ戦争を止めてくれれば、領土問題の交渉もできる」(千島連盟 根室支部 角鹿 泰司 支部長)
2度目となる「トランプ旋風」は世界に、そして北海道に大きな影響を及ぼしそうです。
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