80代でミス・ユニバースの韓国大会に出場した崔順和さん

日本経済新聞社の英字媒体「Nikkei Asia」は10月からホームページのデザインを刷新しました。曜日ごとに公開している特集記事のラインアップも見直し、変わり続けるアジアの世相や読者の興味に対応しました。10月に読まれた記事を振り返ると、新たな特集記事が複数上位に入っています。

毎週末に公開を始めたのが「Big in Asia」です。アジアのトレンドや人物を紹介します。

「シルバー経済:韓国発で巻き起こる新たな波」は、80代でミス・ユニバースの韓国大会に出た崔順和さんに焦点を当てました。子供2人と孫3人を育て、病院勤務を経てシニアモデルに転身。少子高齢化が進む同国での老後の生き方を例示しつつ、高齢者市場の潜在性も示唆する内容でした。

【この記事の英文をNikkei Asiaで読む】 South Korea wakes up to the next K-wave: The 'silver economy'

月曜日の市場特集「Trading Asia」では10年ぶり高値圏にあったシンガポールドルを取り上げた記事が読まれました。徐々に落ち着きつつも依然残るインフレが通貨政策に与える影響を分析しました。

【この記事の英文をNikkei Asiaで読む】 Singapore dollar hits 10-year high on U.S. dollar weakness, sticky inflation

火曜日の東南アジア特集「ASEAN Money」もシンガポール関連が読まれ、資産運用を担うファミリーオフィスを開きたい中国人超富裕層と、資金洗浄の温床などになるのを防ぎたい同国当局のせめぎ合いを伝えました。

水曜日にはテクノロジーの最前線を伝える「Tech Asia」、金曜日にはアジア地域の政治や政策を深掘りする「Policy Asia」の掲載を始めています。

漫画「頭文字D」の世界をイメージした店も © Arabelle Zhuang

ライフ&アーツ シンガポール、深夜のグルメガイド

シンガポールで夜遅くに仕事を終えた後、何を食べるか。現地支局のNikkei Asiaの記者が、深夜まで営業しているお薦めの5店を紹介しました。代表的なローカルフードである「ホッケンミー」を提供する店、繁華街オーチャード通り近くで24時間営業し韓国風の「プルコギパスタ」などを出す人気のカフェ、インド系料理など多様な店舗が集まるスポットなどが登場します。料理の写真も多く掲載しており、世界中の食が集うシンガポールの食事情や地元の人々の暮らしぶりが伝わる内容です。出張や観光で現地を訪れる人や住んでいる人に薦めたい記事のひとつです。

【この記事の英文をNikkei Asiaで読む】 Singapore after hours: Five late-night supper spots
停電中、テーブルに伏せて休憩するハノイ市民=AP

オピニオン 対ベトナム投資、電力不足が冷や水

ベトナムの投資呼び込みは好調だが電力不足のせいで息切れするのではないか、という記事が注目されました。グーグル、アップル、サムスン、LG、ソニーなど多くの世界企業が進出しており、中国からの生産移転の動きも恩恵をもたらしてきました。しかし電力は以前から不足し、2023年の熱波と干ばつで水力発電も打撃を受けて、電力需給がさらに逼迫しました。

石炭火力、再生可能エネルギーの利用拡大のほか、民間から電気を直接買えるようにするなど工夫をしていますが、進出が増える海外企業が必要とする電力をまかなうには時間がかかりそうです。

【この記事の英文をNikkei Asiaで読む】 Vietnam's FDI miracle is running out of energy

国・地域別トップアクセス

@フィリピン 「インフラ王」の素顔に迫る

フィリピンの「インフラ王」、マヌエル・V・パンギリナン氏の投資家としての素顔に迫る記事がよく読まれました。独占インタビューを基に構成した記事で、パンギリナン氏は自身の投資手法を「無差別」と表現します。確かに通信、化粧品、電力、水道、病院、再生可能エネルギー、メディアなど投資先は多岐にわたりますが、発言からは母国経済そのものを買う意欲がにじみ出ています。

@タイ 現金給付策の効果は?

タイの与党、タイ貢献党の肝煎り施策である国民に1人1万バーツ(約4万5000円)を配る景気刺激策が動き出しました。政府は9月下旬に第1弾の給付を開始。ただ、お金を受け取った人たちは自動車の修理代や借金の返済など思うままに使ったようです。景気刺激策としてどれだけ効果が出たのか検証する必要がありそうです。

@マレーシア ドリアン投資熱に関心

東南アジアの小国ラオスで、「果物の王様」の異名を取るドリアンへの投資熱が高まっています。世界のドリアン貿易量の95%を消費する中国への販売が期待されているためで、大規模農園の開発が相次いでいます。ただドリアンは地元経済を潤す一方、農園開発は森林の消失も引き起こします。同じ問題に直面してきたマレーシアでもこの記事はよく読まれました。

@米国 AIで自転車のギア制御

自転車部品大手のシマノは2025年、自転車の駆動を人工知能(AI)で制御する変速システムを実用化します。米国のほかシンガポールや英国、オーストラリアから多くのアクセスがありました。乗り手のくせを学習してギアの選択やタイミングを自動的に判断するもので、各国の自転車愛好家の高い関心をうかがわせます。

Nikkei Asiaニュース・エディターの田中暁人㊨とテック・エディターのキャサリン・クリールが司会を務める

テックニュースをポッドキャストで


日本経済新聞の英語媒体「Nikkei Asia」の先端テックニュースを音声で配信するポッドキャスト番組「Nikkei Asia Tech Latest」をリニューアルしました。
Nikkei Asiaニュース・エディターの田中暁人と、Nikkei Asiaテック・エディターのキャサリン・クリールのベテラン2人が新たに司会を務めます。毎回、世界各国のNikkei Asiaの記者が交代で出演し、注目を集めるアジアのテクノロジーニュースの背景や意味合いについて英語で、いままで以上に詳しく、わかりやすく解説します。

Nikkei Asiaのウェブサイトや米アップルのポッドキャストサービスを通じて毎週火曜日午前に更新する予定です。金曜日午後配信のNikkei Asiaの別番組「Nikkei Asia News Roundup with Jada and Brian」もぜひ、お聴きください。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。