中国河南省鄭州市から開封市に自転車で向かう人の群れ=8日(共同)
【北京共同】中国河南省の大学生の間で、シェア自転車を使った深夜サイクリングが大流行し、地元当局が10日までに安全確保を理由に交通規制に乗り出した。参加者が数万人規模まで膨らみ、自転車の「洪水」が主要道路を埋め尽くしたためで、政治的なデモにつながる可能性も警戒したとみられる。 中国メディアによると、河南省鄭州市の大学生が6月、約50キロ離れた開封市まで自転車で出かけ、名物のスープ入り肉まんを食べて帰ってくる様子を交流サイト(SNS)に投稿。それをきっかけに深夜サイクリングがブームとなり、今月8日前後には参加者が数万人規模にまで拡大した。 このため交通当局は9日、自転車での主要道路の通行を禁じる通知を出した。主要なシェア自転車の運営会社も同日、指定エリアを越えると自動的にロックがかかる措置を導入した。 中国では景気減速を背景とした若者の就職難が深刻な社会問題になっている。地元メディアは「サイクリングは大人数でやる必要はない。青春は深夜だけではない」と呼びかけ、事態の沈静化を図っている。
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