【ローマ=共同】キリスト教カトリックの総本山バチカンのサンピエトロ広場に設置される恒例のクリスマスツリーに対し、使用されるモミの木がある地元の住民や環境団体が反対の声を上げている。樹齢200年の木の伐採を「時代錯誤だ」と指摘。インターネット上では、ローマ教皇フランシスコに中止を求める嘆願書に4万件以上の署名が集まったという。
サンピエトロ広場にツリーを飾る習慣は1982年に当時の教皇、故ヨハネ・パウロ2世が始めた。毎年各地からモミの木などが寄贈され、今年はイタリア北部レドロにある高さ約30メートルの木が使われることになっている。
嘆願書では教皇が環境問題に熱心に取り組んでいることに触れ「広告や自撮り写真のために生の木を使用すべきではない」と訴えた。ツリーのために6万ユーロ(約1千万円)を費やすなら、ホームレス支援などに活用すべきだとも指摘した。
一方、地元メディアによると、レドロのジラルディ市長は「伐採するのは森林の育成のために伐採が必要な区画にある木だ。寄贈しなければ、製材工場に送られることになる」と反論している。
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