仏 ウクライナ兵士対象の訓練の様子公開 支援継続の姿勢強調
ロシア外相 トランプ次期政権に“期待も予断も持たない”
フランス軍は、ことし9月下旬からフランス東部の基地で、ウクライナ陸軍の兵士およそ2000人を対象に参加人数、期間ともに過去最大規模だとする訓練を行っています。2か月余りの訓練期間の終盤を迎えた今月13日には、ウクライナの前線の環境を再現したざんごうで、戦闘訓練の様子が報道陣に公開されました。訓練では、敵役のフランス軍の兵士がざんごうに向けて突撃すると、ウクライナ軍の兵士たちは身を隠しながら応戦したり、上空の無人機で敵の位置を把握したりして、撃退の手順を確認していました。訓練ではさまざまな役割を担う部隊が協力して作戦を行い、「旅団」としての練度の向上を目指しているということで、フランス陸軍の教官は「訓練の難易度を高めてきた。いまは最も難しい段階を迎えている」と話していました。ウクライナへの支援をめぐってフランスのマクロン大統領は12日、「絶対的な優先事項であり続ける」と述べていて、アメリカのトランプ次期大統領がウクライナ支援に消極的とされる中、フランスとして支援を継続する姿勢を強調しています。
ロシア国営テレビは14日、ラブロフ外相へのインタビューの内容を報じました。この中で、ラブロフ外相は来年1月に発足するアメリカのトランプ次期政権について「期待も予断も持たず、具体的な事例で判断していく」と述べ、政権発足後の対ロシア政策を見極めた上で対応していきたいという考えを示しました。そして、トランプ氏がロシアによるウクライナ侵攻をめぐって「24時間で終わらせることができる」などと主張してきたことについては「私は、そのことに注意を払いたくない」と述べたうえで、アメリカのどの政権もロシアの影響力を弱めようとしていると主張しました。また、今月7日にロシア南部のソチで開かれた国際会議の場で、プーチン大統領がトランプ氏と対話の用意があるとの認識を示したことを踏まえ「ボールは向こう側にある」と述べ、対話が実現するかはトランプ氏次第だと強調しました。プーチン大統領とトランプ氏をめぐっては、アメリカの有力紙が、2人が電話会談を行ったと報じましたが、ロシア側は「虚偽の情報だ」などと強く否定しています。
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