“ロシアは不当拘束のジャーナリストら解放を” キーウで集会
岩屋外相 ウクライナ訪問 ゼレンスキー大統領と会談へ調整
岩屋外相 ウクライナ訪問 外相会談へ
人権団体などが15日、首都キーウ中心部で開いた集会の会場には、不当に拘束されたり、行方がわからなくなったりしたとする人たちの名前が書かれた紙が貼られたおよそ50脚のいすが並べられました。集会では家族や友人たちがスピーチを行い、芸術家の兄が2022年から拘束されているという女性は「兄は故郷のために、ウクライナの国旗のもとで暮らすためにたたかった。こうした拘束された人たちのことにもっと関心を持ってほしい」と訴えました。
また、ジャーナリストの夫が拘束されているという女性は「毎日、夫のことを思い一日が始まる。夫を解放するためにできることは全てやったのか自分自身に問いかけている。不法に自由を奪われた人たちを取り戻すよう国際社会が支援してほしい」と話していました。集会を主催した人権団体はロシアが支配地域で不当に拘束しているジャーナリストや人権活動家を含むウクライナの民間人は7000人以上にのぼるとして、速やかに解放するよう訴えています。
ポーランドから列車でウクライナに入った岩屋外務大臣は、日本時間の16日午後、ロシアによる侵攻で多くの市民が犠牲となったブチャの教会を訪れ、慰霊碑に花を手向けて犠牲者を悼みました。
また、イルピンで、ロシアの進軍を阻むため、ウクライナ側がみずから破壊した橋も視察しました。岩屋大臣は、日本時間の16日夜、ゼレンスキー大統領など、政府要人と会談する方向で調整しています。
会談で、岩屋大臣は、現地で戦闘が長期化する中、再び訪れる厳しい冬を乗り越えるための電力機材の供与を含めたウクライナへの支援とともに、ロシアに対する厳しい制裁を続けていく考えを伝えることにしています。さらに、北朝鮮の兵士がロシア軍とともにウクライナとの戦闘に参加するなど、ロシアと北朝鮮の間で軍事協力が進んでいることをめぐっても意見を交わし、懸念を共有したい考えです。
岩屋外務大臣は日本時間の16日午前ポーランドから列車でウクライナに入りました。このあと、ロシアによる侵攻で多くの市民が犠牲となった首都キーウ近郊のブチャなどを視察します。その後、キーウに移動して、シビハ外相と会談するのに加えゼレンスキー大統領を表敬する方向で調整しています。岩屋大臣は、戦闘が長期化する中、再び訪れる厳しい冬を乗り越えるための電力機材の供与など、ウクライナへの支援を継続する方針を伝えることにしています。ウクライナ情勢をめぐっては、北朝鮮の兵士がロシア軍とともに戦闘に加わり、さらなる戦況の悪化が懸念されています。またアメリカがトランプ政権の発足後、ウクライナ情勢にどう対応していくのか、各国の関心が高まっています。こうした中で、岩屋外務大臣とシビハ外相らとの会談では、現地の最新の状況や国際動向などをめぐっても意見が交わされるものとみられます。
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