中国中部・河南省では、大学生によるナイトサイクリングが流行し、週末ごとに数万人が参加すしている。ブームの中、道路が自転車で埋まり車が進めなかったり、サイクリングに使われるシェアサイクルが大量に路上に放置されるなど、社会問題も起きている。
道路を埋めつくす自転車の大群…真夜中に大爆走
中国のSNSに投稿された動画。車道のほとんどを自転車が占領しているため、車がほとんど進めないようだ。
この記事の画像(14枚)これは今、中国中部の河南省で大流行しているという、大学生によるナイトサイクリングだ。
シェアサイクルを借り、鄭州市から約50km離れた開封市まで爆走するのがブームになっているという。
実際に走ったという大学生がSNSで公開した動画には、「22時54分出発」をいうテロップの後に、寮の門が閉まっているため窓を乗り越えて外出し、シェアサイクルを探し、午前0時20分に鄭州市を出発するまでの一連の様子がおさめられていた。
そして、走り続けること約3時間半余り、午前3時59分に開封市に到着し、午前6時過ぎに朝食をとった。
中国メディアによると、ブームのきっかけは2024年6月、4人の女子大学生が小龍包を食べるために自転車で走り、その様子をSNSに投稿したことだったという。
その後、同様の自転車旅をする人が増加し、11月になると、週末ごとに数万人が移動する規模になった。
シェアサイクルの路上放置も問題に
一方、開封市では別の問題も起きている。帰りは多くの人が鉄道を使うため、大量のシェアサイクルが開封市の路上に放置される事態となっているのだ。
大きな社会問題となる中、現地警察は9日午後4時〜10日正午まで、道路を通行止めにするなどの対策を講じた。
かつては多くの自転車が街中を走り、自転車大国と呼ばれた中国で、なぜ今、ナイトサイクリングがブームとなっているのか。中国事情に詳しいジャーナリストの周来友さんは次のように見ている。
「シェア自転車が普及したからこそ、このようなことができる。(学生時代は)青春だから、青春の時しかできないことだから、みんな殺到したんです。“みんなでやれば怖くない”政府が取り締まれないだろうと思って、“今やらなくていつやるんだ”という気持ちもあったと思う」
(「イット!」11月11日放送より)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。