スペイン・バレンシアで、住民らが警察官に詰め寄る姿がカメラにとらえられた。
10月に起きた大雨被害で、州政府が12時間遅れて警報を発令していたことが発覚し、約13万人の住民たちが怒りの大規模デモを起こしていたのだ。
大雨では220人以上が死亡し、行方不明者も出ている。
警官にイス投げつけ…怒れる住民たち
スペイン・バレンシアの市庁舎広場で9日に撮影されたのは、警察官に詰め寄る群集の姿だ。
この記事の画像(11枚)防護服を着用した警察官でも、その迫力に後ずさりせざるを得ない。
この日とらえられていたのは、約13万人もの住民らが参加した大規模デモの様子だ。
住民らはイスを投げるなど暴徒と化し、警察官が警棒を振り回す事態にまで発展した。
いったいなぜ、“暴動”は起きてしまったのか。
警報が遅れ…被害甚大で激高する住民
その理由は、10月29日にスペイン東部を襲った記録的な洪水だった。
一部地域では、8時間で1年分に相当する雨が降り、洪水などによって、これまで220人以上が死亡。
23人が行方不明のままだ。
バレンシア州は、“今世紀最悪”といわれるほどの洪水被害が出ている状況となっている。
実は10月29日の午前7時半、この危険をスペインの気象庁がいち早く察知していた。
しかし、州政府が警報を発令したのは、約12時間後の午後8時だった。
その時、すでに多くの地域が浸水しており、州政府の対応遅れに住民たちは怒りを爆発させた。
この事態に、バレンシア自治州のマソン首相は、「当局から事態の深刻さを知らされていれば、もっと早く警報を出していた」と釈明をしているという。
(「イット!」 11月12日放送より)
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