◆世界2位の温室効果ガス排出国、影響は大
「地球温暖化対策は新たな緑の詐欺だ」。トランプ氏は自身が1期目に離脱に踏み切ったパリ協定に再加盟した民主党政権を批判。米メディアによると、政権移行チームはすでに再離脱に向けた準備に入った。選挙戦では米国第一主義を訴えたトランプ次期大統領=7月、ウィスコンシン州で撮影
2015年に採択されたパリ協定は産業革命前からの気温上昇を1.5度以内に抑える目標を設定。各国が温室効果ガスの排出削減計画に取り組むが、米国は中国に次ぐ世界2位の排出国で、機運の低下を含めて再離脱の影響は大きい。◆途上国の対策支援を「ぼったくり」と
米国の再離脱で関係国が特に気をもむのが、発展途上国の対策を後押しする経済支援の停滞だ。米国はパリ協定に基づく「緑の気候基金」の最大拠出国だが、トランプ氏は「ぼったくりだ」と猛反発している。アゼルバイジャンで開催中の第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)でも参加国の懸念が相次ぎ、米国の穴埋めとして日本などに増額を求める意見が強まる可能性もある。 脱「脱炭素」の姿勢は人事にも明確に表れている。「ドリル、ベイビー、ドリル(石油を掘りまくれ)」と訴えるトランプ氏は、エネルギー長官に石油や天然ガスの採掘会社を経営...残り 697/1394 文字
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