マシュー・ウィテカー氏(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】トランプ次期米大統領は20日、来年1月20日発足に発足する第2次政権の北大西洋条約機構(NATO)大使に、第1次政権で司法長官代行を務めたマシュー・ウィテカー氏(55)を指名すると発表した。NATO加盟国に防衛費負担の増額を要求するトランプ氏の下で交渉役を務めることになる。  ウィテカー氏は元検事で、現在はトランプ氏を支援するシンクタンクの司法部門で責任者を務めている。外交・安全保障の経験は乏しい。就任には上院の承認が必要。  トランプ氏は教育長官にプロレス団体を率い、第1次政権で中小企業局長を務めたリンダ・マクマホン氏(76)の指名を決めるなど、専門性より忠誠心を優先する人事を連発している。声明でウィテカー氏について「米国の利益を守る強力な戦士だ。米国第一を遂行する」と表明した。  トランプ氏は、防衛費を十分負担しないNATO加盟国に対する防衛義務を守らない考えを示唆している。ウクライナ支援に消極的で、侵攻の早期終結へ向けたロシアとの仲介に意欲を見せる。

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