EUの執行機関、ヨーロッパ委員会は、4月30日にフェイスブックとインスタグラムを運営するアメリカのメタに対して、偽情報対策が不十分でデジタルサービス法に違反している疑いがあるとして調査を始めたことを明らかにしました。

EUのデジタルサービス法は、企業に違法なコンテンツへの対策などを義務づけ、違反した場合、最大で年間売上高の6%という巨額の制裁金を科す法律です。

ヨーロッパ委員会は、
▽メタは、ソーシャルメディア上で、偽情報の拡散を防ぐための対応が十分ではないと指摘しているほか
▽投稿の内容や動向を第三者が監視できるしくみもないとして、懸念を示しています。

背景には、EUの議会、ヨーロッパ議会の選挙を6月に控えており、ロシアなどが情報操作を図り選挙に介入するのを警戒する動きがあります。

今回の調査について、EUのフォンデアライエン委員長は声明で「第三国による偽情報や情報操作からヨーロッパの市民を守るために手段を作り上げてきた。違反が疑われれば行動する。選挙期間中はなおさらだ」と強調しました。

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