フランスのバロ外相は23日に放送された英BBCの番組で、フランスが提供した長距離ミサイルを使ったロシア領内への攻撃をウクライナに許可する考えを示した。ウクライナが米英のミサイルを使ってロシア領への攻撃を始めて以降、仏政府が方針を公言するのは初めて。

 フランスは射程250キロメートル以上の長距離巡航ミサイル「スカルプ」をウクライナに供与している。バロ氏はインタビューで、「自衛の論理」にもとづいて、ウクライナがフランス製の長射程兵器でロシアを攻撃することは可能だとの認識を示した。すでに使用されたかどうかについては明らかにしなかった。

 バロ氏はさらに、ウクライナ支援について「レッドライン(越えてはならない一線)を設けるべきではない」と強調した。ウクライナへの地上部隊の派遣を示唆したマクロン仏大統領の2月の発言については「いかなる選択肢も排除していない」と述べた。その上で、「脅かされているのは、我々の安全だ。ロシア軍が前進するたびに、脅威が欧州に近づく」と訴えた。(パリ=宋光祐)

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