パリ近郊の航空ショーで展示された空中発射型巡航ミサイル「ストームシャドー」=2023年6月(ロイター=共同)

 【ロンドン共同】トランプ次期政権で米国のウクライナ支援継続が危ぶまれる中、英国が「揺るぎない支援」を訴え積極姿勢を打ち出している。欧州各国にも連帯を呼びかけているが、当の英国にも兵器備蓄量や国防予算に不安がある。支援を巡る状況は不透明感を増すばかりだ。  「いつまででもウクライナを支援する」。スターマー首相とフランスのマクロン大統領は11日、パリで会談後に声明を出した。英首相官邸はさらに両氏が「ウクライナが最も強い態勢で冬を迎えられるための方法」も協議したと発表した。  支援への英国の積極姿勢は、懸念の表れでもある。各国の中で支援総額1位の米国が方針転換すれば、2位のドイツに次ぐ3位の英国にも負担増のプレッシャーがかかる。しかし英国防関係者は共同通信の取材に「支援を大幅に増強する余力はない」と明かした。  ウクライナへの度重なる供与によって、英国の兵器備蓄量も減ってきている。英国防関係者は「侵攻当初から手厚い支援を続けてきたが、状況は苦しくなってきている」とため息をつく。

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