欧州連合(EU)の「大臣」にあたる欧州委員の次期メンバーが27日、決まった。新たに防衛担当が設けられ、ロシアによるウクライナへの全面侵攻以降、喫緊の課題となっているEU域内の防衛産業の強化などに携わる。12月1日に就任し、任期は5年。

 欧州委員は、外交や気候変動対策など各分野に責任を持つ大臣にあたり、EUの政策づくりを担う。27加盟国が1人ずつ候補者を出し、フォンデアライエン欧州委員長が選定。欧州議会がこの日、賛成多数で承認した。フォンデアライエン氏は記者会見で、「世界はかつてないスピードで変化しており、団結することが何よりも重要だ」と意気込みを語った。新設された防衛担当には、リトアニアで首相を2度務めたクビリウス氏が起用された。

 フォンデアライエン氏は、自身を除く26人の委員を男女同数にすることを目標に掲げていたが、女性の委員は前メンバーから2人減って10人となった。(ブリュッセル=牛尾梓)

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