不法移民の強制送還や“国境の壁”の建設を宣言するトランプ新政権。
1月の政権発足を前にアメリカに入国しようと、今、大勢の人たちが国境に集結しています。
国境周辺でFNNのカメラが捉えたのは、200人以上の不法入国者の集団です。
よく見ると、そこには大勢の子どもたちの姿が。
子どもたち:
(Q. 年齢は?)4歳です。11歳です、フロリダに行きます。
国境で何が起きているのか、その最前線を緊急取材しました。
アメリカ南部テキサス州のイーグルパス。
リオ・グランデ川を挟み、メキシコと国境を接しています。
この地域の国境沿いには巨大な壁が建設され、厳重な警備が敷かれています。
ただ、壁は大部分が未完成で、国境の川沿いは行き来がしやすく、不法に入国する人は後を絶ちません。
国境沿いを取材していると、壁を上るために取りつけられたのか簡素なはしごがかかっていました。
記者の目の前に国境の川を越えてきた男性が。
壁を越えられず助けを求めていました。
近隣住民からの通報を受けた警察官が男性に近づき、メキシコに戻るよう促しますが、男性は背を向けて動きません。
男性:
(Q. どこから来ましたか?)ホンジュラスです。ノースカロライナ州に住んでいる子どもたちと暮らしたい。
数十分の話し合いの末、男性は国境警備隊の車に乗せられ、一時収容施設に送られました。
記者が訪れたテキサス州もトランプ政権発足を見据えて、独自に準備を進めていました。
取材班は衝撃の現場に遭遇しました。
記者が早朝に目撃したのは、200人以上の不法入国者の集団です。
現場には、次々と国境警備隊や警察の車両が到着し、不法入国者を取り囲みます。
物々しい雰囲気が漂う一方で、無事にアメリカに入国できた安堵からでしょうか、カメラに向かって手を振る女性やピースサインをする男性の姿もありました。
女性:
(Q. どこから来ましたか?)コロンビアから来ました。(Q. なぜアメリカへ?)(母国では)暴力やあらゆることが起きているからです。
不法入国者の集団は身元を確認されたあと、バスや車に乗せられ、一時収容施設へと送られました。
しかし、このあと当局による捜査で衝撃の事実が明らかになりました。
2歳から17歳までの60人もの未成年が、1人で国境を越えていたことが分かったのです。
最も小さい子は2歳の少女。
この事実が明らかになると、アメリカメディアも大きく報道し、テキサス州の当局者は犯罪組織による人身売買や誘拐の可能性も視野に調査を開始しました。
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