クリステション首相は27日、北欧の5か国とバルト三国などの首脳を集めてスウェーデンで開いた「北欧バルトサミット」の会場でNHKのインタビューに応じました。

この中でアメリカのトランプ次期大統領がNATOのあり方を見直すとしていることについて

「第2次世界大戦以降、大西洋を越えた絆は非常に重要なものとなってきたが、アメリカがいつまでもヨーロッパの安全保障を提供してくれるとは限らない」

と述べ、各国がヨーロッパの安全保障に向けてもロシアの軍事侵攻を受けるウクライナへの支援を強化する必要性を強調しました。

スウェーデンとしては、ウクライナへの資金や武器の支援を増やす意向を示したほか、戦闘機を供与する可能性も排除しないとしました。

一方で

「われわれは、ヨーロッパの安全保障と、ロシアがヨーロッパで行っていることもアメリカの関心事であると考えている。ロシアで起きていることと、そのウクライナ侵攻を可能にしている中国、兵士を派遣している北朝鮮の間には関連性がある」

と述べ、
アジア太平洋地域を重視するアメリカにとっても、ヨーロッパへの関与は国際秩序を維持する上で重要だという認識を示しました。

さらに、トランプ氏がウクライナとロシアの間で和平を実現させると主張していることについては

「ウクライナの条件を踏まえた和平でなければならない」

と述べ、ロシアに有利な形で戦争を終結させると重大な影響をもたらすという懸念を大統領選挙に当選したあとのトランプ氏に直接伝えたと明らかにしました。

そしてクリステション首相は

「世界のある地域で起きていることは、ほかの地域でも起きる可能性がある。専制主義国家は同じような行動をとる傾向があり、民主主義国家は結束する必要がある」

と述べ、日本とも連携を進める考えを示しました。

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