スペイン東部では、バレンシア州を中心に先月29日から30日にかけて記録的な大雨による洪水が発生し、スペイン政府によりますと、これまでに死者は230人にのぼっているほか、いまだ行方がわからない人もいるということです。

最も多くの死者が確認されているバレンシア州のパイポルタでは、軍や消防などが中心となって、下水にたまった土砂の処理や、道路や建物の中などの清掃作業を進めています。

また、洪水で流された大量のゴミや壊れた車などが集められ、あちこちに積み上がっています。

電気や水道はほぼ復旧したものの商店などの再開はまだ一部にとどまっていて、市内では、支援団体などの協力を得て、水や食料のほか、衣料品など生活に必要な物資が無料で配布されていました。

ただ、市民からは「多くの物資が今も不足している。いったいこれがいつまで続くのかわからない」などと行政に対する不満の声があがっています。

パイポルタのアルバラット市長はNHKの取材に対して、「パイポルタを再建するために国やバレンシア州が支援してくれると思うが、長い時間と熱意が必要だ」と訴えていました。

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