国旗を振る極右政党の支持者(1日、ブカレスト)=ロイター

【ブカレスト=共同】ルーマニアで1日、上下両院選が投開票された。地元メディアの出口調査によると、両院ともチョラク首相の中道左派、社会民主党が第1党となる見通しで、極右政党「ルーマニア人統一同盟」が続く。単独過半数に達する見込みはなく、連立協議が焦点となる。

11月24日の大統領選第1回投票で親ロシア派の極右候補が首位となり、極右勢力に追い風が吹くと指摘されていた。ルーマニア人統一同盟は両院で議席を増やす見込みで、別の極右新党も議席獲得が予想される。

二大政党の社会民主党と中道右派、国民自由党の連立政権に対し、物価高騰などで有権者の不満が高まっていた。

出口調査では、両院それぞれで社会民主党が得票率約26%を獲得する見通しで、ルーマニア人統一同盟は約19%。国民自由党と野党の中道右派「ルーマニア救国同盟」がいずれも約16%で競る。出口調査に含まれない在外投票はルーマニア救国同盟と極右勢力が優勢とされる。

大統領選第1回投票では無所属の極右政治家ジョルジェスク氏が首位に立った。2位となったルーマニア救国同盟のラスコニ党首との決選投票が12月8日に実施される予定だが、選挙無効の訴えを受けた憲法裁判所の命令で再集計が行われ、憲法裁は2日にも無効かどうかの判断を示す見通しだ。

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