【NQNニューヨーク=矢内純一】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発して始まった。午前9時35分現在は前日比300ドル92セント高の4万5006ドル45セントで推移し、11月29日に付けた最高値(4万4910ドル)を上回っている。前日に四半期決算を発表したセールスフォースが一時11%あまり上昇し、指数を押し上げている。
セールスフォースは3日夕に発表した2024年8〜10月期決算で売上高が市場予想を上回った。人工知能(AI)を組み込んだサービスが好調だった。アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトといったハイテク株にも買いが入っている。
4日朝発表の11月のADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数は前月比14万6000人増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(16万3000人増)を下回った。10月分も下方修正した。一方、転職者の賃金上昇率が高まっており、市場では、「6日発表の11月の米雇用統計の予想にほとんど影響を及ぼさない内容だった」(BMOキャピタル・マーケッツ)との受け止めがあった。
4日午後にはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言機会があるほか、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表される。FRBの利下げペースを探るうえで内容を見極めたい市場参加者が多い。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループやハネウェル・インターナショナルが高い。エヌビディアも上昇している。半面、アムジェンとナイキが安い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4日続伸して始まった。
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