ニューヨークのウォール街

【NQNニューヨーク=三輪恭久】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まり、午前9時35分現在は前日比89ドル28セント高の4万4854ドル99セントで推移している。同日朝発表の11月の米雇用統計は市場予想をやや上回ったものの、ほぼ予想通りの内容だった。12月の米利下げを見送るほどではないとの受け止めから、株式に買いが入っている。

11月の雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月に比べ22万7000人増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(21万4000人増)を上回った。10月分は1万2000人増から3万6000人増に上方修正した。平均時給は前月比の上昇率が0.4%と市場予想(0.3%)より高かった。失業率は前月の4.1%から4.2%に上昇した。

市場では米連邦準備理事会(FRB)が17〜18日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利下げを決めるとの見方が改めて強まった。6日朝の米債券市場では長期金利が米雇用統計の発表後に前日終値(4.17%)を下回る場面がある。

もっとも、積極的に株式を買う動きは限られている。来週には11月の米消費者物価指数(CPI)や米卸売物価指数(PPI)の発表がある。物価指標が市場の想定より上振れすればFRBの政策判断にも影響する可能性があり、様子を見たいという雰囲気もある。

ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースやキャタピラー、ホーム・デポが高い。ナイキとボーイングにも買いが入っている。一方、アムジェンやユナイテッドヘルス・グループ、シェブロンは下落している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。テスラが高い。

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