フリードネス委員長(40)は、毎年、平和賞の受賞者が選ばれるノルウェー・ノーベル委員会の会議室でNHKのインタビューに応じました。

はじめにことしの平和賞について「日本被団協をたたえる賞であると同時に、1945年のあの日、原爆によって殺された人たち、そして被爆後に亡くなったすべての人たちへの敬意を表す賞でもある」と述べました。

フリードネス委員長はことし史上最年少の39歳で就任したばかりですが、「私のように第2次世界大戦のはるかあとに生まれた人たちに、世代を超えて証言や知識を伝えていくことはことしの授賞の重要な要素だ」と述べ、若い世代には被爆者たちの強さや不屈の精神を受け継ぐ責任があるとしました。

核軍縮や核廃絶の取り組みへの授賞は今回が13回目だとしたうえで、部屋の壁に飾られている過去120年余りの受賞者の肖像画などに目をやり、「これらの肖像画が物語るのは、悪、戦争、それに不正義はなくならないということだ。しかし、私たちは決して諦めるべきではない。この問題に焦点を当てることで政治指導者に圧力をかけると同時に、世界中の数百万人を教育し、努力するよう鼓舞することにもなる」と、核廃絶を粘り強く追求していくべきだと強調しました。

そして今月10日の授賞式で予定されている田中煕巳さんのスピーチについて「核兵器が人類にとって最も破壊的な、二度と使われてはならない兵器だということを思い出させ、世界中の人類、そしてこれから先の世代にまで影響を与えると確信している。人類の総意になるだろう」と述べ、核兵器廃絶に向けた重要な1歩になるという見方を示しました。

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