アメリカのトランプ次期大統領は8日、SNSへの投稿でロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐって「即時に停戦し交渉を開始すべきだ」と両国に呼びかけました。

そのうえで、「私はウラジーミルをよく知っている。彼はいまこそ行動すべきだ」として、ロシアのプーチン大統領に停戦に向けた対応をとるよう促しました。

そして「中国は助けになる」として、ロシアと関係の深い中国の役割にも期待感を示しました。

トランプ氏の投稿についてロシア大統領府のペスコフ報道官は、「注意深く読んだ」とした一方で、「交渉を拒否し続けているのはウクライナだ」と批判し、ロシアが一方的に併合したウクライナの4つの州からウクライナ軍が撤退することなどが交渉開始の条件だと強調しました。

また、ウクライナのゼレンスキー大統領も8日、SNSで「何よりもまず、平和が確実に保証されるかについて話すべきだ。プーチンを止めるためにアメリカと全世界に期待している」と述べ、仮に交渉を始めるにしてもロシアが再び侵攻できないようウクライナに対する安全保障が重要だと訴えました。

ロシアとウクライナもそれぞれ従来の主張を展開しましたが、来月に大統領への就任を控えたトランプ氏に対して即座に反応した形となり、今後、トランプ氏側が双方の主張も踏まえて停戦交渉に向けた道筋をつけられるかが焦点です。

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