ノーベル平和賞授賞式後、晩さん会が行われる会場から手を振る被団協代表委員の(右から)田中重光さん、田中熙巳さん、箕牧智之さん=10日、オスロ(NTB提供、ロイター=共同)

 【オスロ共同】世界に被爆の実相を訴えてきた日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞を祝うパレードが10日夜、ノルウェーの首都オスロで開催された。市民らはたいまつを掲げて市内を行進し、被団協のメンバーが宿泊するホテル前の広場を埋め尽くした。代表委員の田中熙巳さん(92)らがバルコニーで手を振ると、拍手や歓声を送った。  田中さんら被団協代表団はパレード後にホーコン皇太子夫妻、ノルウェーのストーレ首相、ノーベル賞委員会関係者らとの晩さん会に出席した。  パレードはノルウェーの平和団体が主催し、2017年に平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーンや地元の反核団体も協力。たいまつは例年の2倍以上の2500本を用意した。主催団体代表チャーリー・ドルティーさんは「核廃絶に向け長年活動してきた被団協に感謝を示した」と話した。  参加者らはノーベル平和センターから20分ほどかけホテルに向かった。ロシアの侵攻を受け、核兵器の威嚇にさらされるウクライナの首都キエフに住む女性(32)も参加した。

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