在日シンガポール大使館の元参事官が東京都内の銭湯で男子生徒を盗撮した疑いがもたれている問題で2日、シンガポール外務省が元参事官を職務停止にしたと、現地メディアが報じた。さらに、「疑惑が事実と判明すれば、外交官の(逮捕などを免除される)特権を放棄する用意がある」と表明したという。

  • 外交官、銭湯で男子生徒を盗撮 認めたが立ち去り 背景に不逮捕特権

 ウィーン条約で、外交官には刑事事件で訴追や身体の拘束が免除される「不逮捕特権」が定められている。そのため、事件や事故を起こしても通常は滞在国での罪に問われない。しかも、シンガポール外務省は、元参事官が人事異動で4月中旬に帰国したとしている。

 シンガポール外務省の担当者が2日夜、主要紙ストレーツ・タイムズなどに語った内容によると、外務省は日本側の捜査に全面的に協力する姿勢を示している。

 元参事官を職務停止にしたのは捜査を促進するためだとし、「2月27日に容疑がかけられて以降、日本側からまだ情報を得られていない。関係当局に情報を求めており、事件を徹底的に調査するつもりだ」と述べた。(バンコク=大部俊哉)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。