【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(5月2日の動き)
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ウクライナ情勢 ロシアによる軍事侵攻 最新情報・解説 - NHK特設サイト
アメリカ国務省が1日、発表した声明によりますと、ロシア国防省の傘下で化学物質や放射性物質の除去を担当する部隊が、ロシア軍によるウクライナ軍に対する化学兵器の使用を促したとしているほか、ロシアの政府系の研究機関が化学物質の調達に関わったとしていて、これらを対象に資産凍結などの制裁を科したということです。
その上で、ロシアが化学兵器の開発や使用の禁止などを定めた化学兵器禁止条約を批准していることを踏まえて「ロシアは条約の義務を無視し続けている」と厳しく非難しました。
この問題をめぐってウクライナ軍は、ロシア軍による毒性のある化学物質を含んだ弾薬の使用が、侵攻が始まったおととし2月以降で465件に上ると、去年12月に発表していました。
これについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は2日、記者団に対し「発表はまったく根拠のないもので、何の裏づけもない。ロシアはこの分野で国際法上の義務を果たしているし、これからも果たし続ける」と述べ、アメリカ側の主張を否定しました。
ウクライナ提唱の和平案目指す国際会議 スイス 6月開催と発表
ウクライナは、ロシア軍の撤退や領土の回復など10項目からなる「平和の公式」と名づけた和平案を提唱しています。
この実現に向けてスイス政府は2日、各国の首脳などが参加する「平和サミット」を、来月15日と16日に中部のビュルゲンシュトックで開催すると正式に発表しました。
この国際会議には160以上の国に参加が呼びかけられましたが、ロシアについては参加に関心を示してこなかったことから、招待していないとしています。
ただ、スイス政府は「ロシアなしでの和平プロセスは考えられない」としていて、会議のあとにロシアの関与を促していく考えを示しました。
会議についてウクライナのクレバ外相は、1日に公表されたアメリカの外交専門誌のインタビューで「ロシアが誠実に行動するような状況にもっていくには、戦場で成功を収めるか、原則的な立場を共有する国々で連合を組むかしかない」と述べました。
一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「ロシアが参加しない会議に真剣に期待することは絶対に不可能だ。結果を求めていない取り組みだ」と強調しました。
ウクライナ侵攻800日 ロシア軍 東部ドネツク州で攻勢強める
ロシア国防省は2日、ロシア軍がウクライナ東部ドネツク州の集落の1つを新たに掌握したと主張するなど、東部の前線で攻勢を強めています。
ウクライナの警察によりますと、ロシア軍がドネツク州で行ったミサイルなどによる攻撃は、1日も1900回余りに上って市民4人が死亡するなど、連日2000回前後の攻撃が繰り返されているということです。
焦点となっているのは、ドネツク州バフムトの西側にある高台の要衝、チャシウヤルで、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は、ロシア軍が5月9日の第2次世界大戦の戦勝記念日に向けて、掌握を狙っているという見方を示しています。
4月27日から28日にかけて無人機で撮影されたチャシウヤルの映像では、人けがほとんどなく、激しい攻撃によって多くの建物が崩れたり骨組みだけになったりしているなど、町全体が荒れ果てている様子が確認できます。
アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は1日、ロシア軍が南部にいる部隊を東部に再配置する可能性を指摘し、ウクライナ軍にアメリカからの軍事物資が届く前にチャシウヤルへの攻勢をさらに強めるだろうと分析しています。
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