取材に応じるマフムード・ムスタファさん=13日、シリア首都ダマスカス(共同)
【ダマスカス共同】シリアのアサド政権が崩壊した8日、首都ダマスカス近郊のセドナヤ刑務所から7年ぶりに解放された男性(53)が13日、共同通信の取材に応じ、過酷な実態を証言した。「職員の拷問が横行し、わずかな食事を奪い合って死者も出た」。自身は前歯を抜かれ、足の爪をはがされた。アサド前大統領らの「戦争犯罪」追及を訴えた。 マフムード・ムスタファさんはシリア内戦で激戦が続いた首都南部ヤルムーク地区のパレスチナ難民キャンプ出身。2017年、書類を受け取るために当局を訪れた際、突然顔を布で覆われ、連行された。 「おまえはテロリストだ」。取り調べで妻子を拷問すると脅され「『そうだ』と自供してしまった」。セドナヤ刑務所に入れられた。1部屋に約40人が詰め込まれ、会話は禁じられた。イスラム教の礼拝は過激派の行いだとして禁止された。それでも礼拝すると、電気ケーブルで千回以上たたかれる罰を受けた。 食事は1日2回。卵1個を7人で分け合った。1部屋でパン3切れしか提供されなかった日、独占しようとした収容者が、別の収容者に首を絞め殺されたこともあった。記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。
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