韓国のユン・ソンニョル大統領による「非常戒厳」をめぐり、内乱と職権乱用の疑いで捜査を進めている検察の捜査本部と、警察などでつくる合同捜査本部が16日、それぞれユン大統領に対し出頭要請を出しました。
このうち、警察などの合同捜査本部は、18日午前10時の出頭を求めています。
捜査が一本化されず、検察と警察などが争うようにして捜査を進める異例の事態となっていますが、これに対してユン大統領側は弁護団の選定を本格化させていると複数の韓国メディアが伝えました。
ユン大統領は、検察から15日出頭するよう要請を受けていたものの「弁護士の選任が終わっていない」として応じなかったと報じられています。
ユン大統領は国民向けの談話で、「大統領の『非常戒厳』を宣言する権利の行使は司法審査の対象にならない統治行為だ」と主張し、捜査に対して「堂々と立ち向かう」と述べていて、ユン大統領が弁護団とともに捜査にどう臨むのかが焦点となっています。
一方、検察は16日、国会に部隊を展開させた当時の陸軍の特殊戦司令部の司令官と首都防衛司令官を逮捕していて、「非常戒厳」に関わった軍幹部への捜査も加速しています。
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