エムポックスは、コンゴ民主共和国を中心により重症化しやすいタイプのウイルスが拡大していて、WHO=世界保健機関はことし8月「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。

これを受け、日本政府は熊本県のワクチンメーカー、KMバイオロジクスが開発したワクチンをコンゴ民主共和国に提供することになり、近く、現地への輸送が始まります。

これを前に、日本政府は厚生労働省の職員や医師らを現地に派遣し、17日、首都・キンシャサにある国立生物医学研究所で、医療スタッフらにワクチンの接種のしかたや注意点などを学んでもらう研修を行いました。

アメリカCDC=疾病対策センターによりますと、コンゴ民主共和国の感染者はことしに入り疑い例を含めて5万人を超えているとみられますが、このうちおよそ30%は15歳未満の子どもだということです。

日本のワクチンは現在、現地で使われているデンマーク企業のものと違って18歳未満の子どもにも使えるのが特徴で、WHOによりますと、日本政府はワクチン305万回分と注射針を提供する予定だということです。

現地で指導にあたった国立国際医療研究センターの氏家無限医師は「日本が提供するワクチンは子どもの間での流行を抑制するのに有効だ。世界への拡大を防ぐためにもこのワクチンが役立つと考えている」と話しています。

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