シリアで独裁的なアサド政権が崩壊し暫定政権が発足する中、隣国のイスラエルは旧政権の兵器が敵対する勢力に渡るのを防ぐためだとしてシリアへの空爆を繰り返しています。
現地の情報を収集するシリア人権監視団は18日、政権が崩壊してから、イスラエル軍による空爆がおよそ500回にのぼったと発表しました。
さらに、イスラエルは国を守るための一時的な措置だとしてシリアとの緩衝地帯で軍の駐留を始めました。
こうしたなか、ネタニヤフ首相は17日、シリア側の軍事的要衝でもあるヘルモン山の山頂を訪れ「安全保障のための取り決めができるまで、駐留を続ける」と強調しました。
イスラエル軍の駐留について、シリアの暫定政権を主導する「シリア解放機構」のジャウラニ指導者は、メディアのインタビューで「アサド政権が倒れ、レバノンのシーア派組織ヒズボラなどの脅威はなくなった。イスラエルは緩衝地帯を守る必要はない」などと批判しています。
国連のグテーレス事務総長もイスラエル軍に緩衝地帯から撤退するよう求めていますが、今後、駐留が長期化しかねないと懸念が強まっています。
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