閑散とした土産物店に飾られたクリスマスツリー=11月、ヨルダン川西岸ベツレヘム(共同)
イスラム組織ハマスとイスラエル軍の戦闘が長期化する中、イエス・キリストの生誕地とされるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムで、観光客減少による経済危機が続いている。クリスマスシーズンに入ったが、昨年に続き閑散。土産物店には閑古鳥が鳴き、ホテルも軒並み休業する。「いつ平和になるのか。もう限界だ」。住民の絶望は深まる一方だ。 「1年間、売り上げはほぼゼロだ」。例年なら書き入れ時という11月下旬、土産物店を営むイーサ・ナシャシュさん(52)が肩を落とした。キリスト教徒が祈りに使うロザリオや宗教画を所狭しと並べ、世界中から巡礼者が訪れる自慢の店だ。 昨年10月のガザ戦闘開始後、西岸でもイスラエル軍やユダヤ人入植者とパレスチナ人との衝突が増え「危険とのイメージが広がった」。貯金を取り崩す日々が続き「家賃の値下げを交渉したけれど断られた」と嘆く。 イスラエル紙ハーレツによると、戦闘開始以降、西岸全体で1日当たり250万ドル(約3億8500万円)の観光収入が失われている。(ベツレヘム共同)記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。
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