ロシアのプーチン大統領は、アメリカのトランプ次期大統領との首脳会談に前向きな姿勢を示しました。

プーチン大統領:
(トランプ氏と)いつでも会う準備はできているし、望むなら会談の用意もある。

ロシアのプーチン大統領は19日、年末恒例の会見を行いました。

ウクライナとの停戦については、「交渉と妥協の用意がある」と述べる一方で、軍事侵攻は「目標達成に向けて前進している」として、戦果を誇示しました。

さらに新型の中距離弾道ミサイル「オレシュニク」について、撃墜は不可能だと主張した上で、ウクライナの首都キーウにミサイルを発射して欧米の防衛システムが機能するか「ハイテクな決闘をしよう」と挑発しました。

このニュースについて、フジテレビ・立石修解説委員室長に詳しく聞きます。

──「妥協の用意がある」というプーチン大統領。額面どおり受け取っていいものか?
この会見は幼稚園や学校でも放送されるロシアで一大イベントなんです。
その場で「政治は妥協の芸術である」とプーチン氏は話していて、期待は高まるのですが、一方でウクライナ側にも強く妥協を迫っているんです。
これまで占領したウクライナの領土も返還するつもりはないという姿勢を相変わらず強調していて、大きく譲歩する意思は見せていないんです。

──動きがあるとすれば来年?
この会見で「トランプ氏と話し合うことはたくさんある」ともプーチン氏は述べています。
予断は許さないんですが、これまでの2人の関係性を見ても、何らかのレベルで協議が始まる可能性は考えられると思います。
この件については、とにかくトランプさんが前のめりで、ヨーロッパでも期待する空気が生まれつつあるので、そういった空気をプーチン氏はうまく操りながら、物事が自分に有利になるように進めていくと考えられます。

──軍事侵攻から2月で3年になろうとしているがロシア側も今、状況は厳しい?
今は石油の販売や軍事費による特需、これで景気が支えられているんですけれども、同時にインフレや労働力不足が深刻になりつつあると。
戦況の方も応援に入った北朝鮮兵に大きな損害が出ていると報じられるなど、決してうまくはいっていない。
そういう状況がプーチン氏を交渉のテーブルにつかせる可能性も考えられると思います。

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