ニューヨークのウォール街

【NQNニューヨーク=川上純平】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比31ドル98セント安の4万2310ドル26セントで推移している。前日夕に四半期決算を発表したナイキに売りが先行した。半面、20日発表の物価指標が市場予想を下回ったのは投資家心理を下支えし、ダウ平均は上昇に転じる場面がある。

ナイキは一時、およそ3%下落した。19日夕に発表した2024年9〜11月期決算が減収減益だった。北米や中国で販売が振るわず、経営陣は説明会で24年12月〜25年2月期の減収率が2桁前半になるとの見通しを示した。ただ、売り一巡後は押し目買いも入って株価は上昇に転じる場面があり、明確な方向感は出ていない。

20日発表の11月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比で2.4%上昇した。伸び率はダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(2.5%)を下回り、米連邦準備理事会(FRB)の来年の利下げペースが鈍化するとの過度な懸念が後退。米長期金利が4.5%前後に低下(前日終値は4.56%)し、株式の相対的な割高感が薄れている。

ダウ平均の構成銘柄ではマイクロソフトやアマゾン・ドット・コム、アップルなどハイテク株への売りが目立つ。半面、アムジェンやゴールドマン・サックス、マクドナルドが上昇している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4日続落して始まった。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。