【イスタンブール共同】サンタクロースのモデルになった3~4世紀のキリスト教の司教、聖ニコラウスの名を冠したトルコ南部デムレの教会周辺で、土砂に埋もれた石棺が22日までに見つかった。聖ニコラウスの墓ではないかと国内外で話題になったが、発掘チームを率いるハタイ・ムスタファ・ケマル大のフンドゥク准教授は共同通信の取材に「詳細で長期の調査が必要だ」と慎重な姿勢を示した。 聖ニコラウスは死後、現在の教会周辺に埋葬されたとみられているが、墓の場所は分かっていない。教会周辺は1989年に本格的な発掘作業が始まり、現在は整備され、博物館として開放されている。教会内部には保存状態の良いフレスコ画が多数残っている。 フンドゥクさんによると、石棺は津波や洪水などで運ばれたとみられる土砂に埋もれていた。石灰岩でできており、長さは約2m。装飾はない。 聖ニコラウスは現在のデムレ近郊の裕福な家庭に生まれた。貧しさのあまり3人の娘の身売りを考えていた家族のうわさを聞きつけ、家に金を放り投げて施したとの逸話が有名だ。
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