ガザ地区トップのシンワール指導者(2023年4月)=ロイター

【エルサレム=共同】英紙タイムズ電子版は12日、イスラエルが発見したイスラム組織ハマス幹部の手紙の内容として、イランが2014〜21年に、ハマスに少なくとも計2億2200万ドル(約340億円)を支援していたと報じた。イランによるハマス財政支援の具体的な証拠が見つかるのは異例。

手紙は2通で、いずれもハマス軍事部門ナンバー2だった故イーサ幹部からガザ地区トップのシンワール指導者に宛てたもの。イスラエル軍は3月、イーサ幹部を殺害したと主張している。

1通目は20年に出された。14年7月以降毎月イランから支払いがあり、計1億5400万ドルに上ると書かれている。2通目は21年11月で、21年のガザ戦闘後に計6800万ドルの支援があった。

タイムズ紙によると、イスラエルの情報筋は、イランからレバノン首都ベイルートに現金が持ち込まれ、両替商のネットワークを通じガザに運ばれたとみている。今月1日に在シリアのイラン大使館へのミサイル攻撃で死亡したイラン革命防衛隊の将官ザヘディ氏や、1月にベイルートで無人機(ドローン)攻撃により殺害されたハマス幹部アルーリ氏らが関与した可能性があるという。

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