フランスのマクロン大統領=2022年12月、吉田通夫撮影
フランスのエマニュエル・マクロン大統領。極右勢力が躍進した6月の欧州議会選を受けて仏下院の解散総選挙に打って出たが、支持基盤が大敗を喫した。指名した首相は立て続けに交代し、今月にはバルニエ首相(当時)に対する不信任案が下院で可決された。来年の予算案成立も困難になり、直後にしたのがこの演説だ。一方、「5年間の任期満了まで全力を尽くす」とも語った。 韓国では「非常戒厳」の宣言を巡り14日に弾劾訴追案が可決された尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が、採決に先立ち談話を発表した。「(戒厳の)目的は国民に巨大野党の反国家的な弊害を知らせ、やめるよう警告することだった」「弾劾にせよ捜査にせよ、堂々と立ち向かう」。対決姿勢からは、「誤ったことは何もしていない」という本人の確信がにじみ出る。◆「上から目線と独善的な姿勢が似ている」
「国民には理解できないかもしれないけれど、正しいことをしているという『上から目線』と独善的な姿勢が似ていますね」。南山大のクーロン・ダビッド教授(政治学)が指摘する。 投資銀行幹部出身のエリートであるマクロン氏は2017年、右派でも左派でもなく、国民とともに前進する政治への期待を受けて大統領に就任した。フランスのマクロン大統領=2022年4月、谷悠己撮影
しかし期待はすぐに失望に変わった。相次ぎ打ち出した退職制...残り 696/1391 文字
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