2023年12月、北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会拡大総会に臨む金正恩党総書記=平壌(朝鮮中央通信=共同)

 【ソウル、ワシントン共同】米国防総省による情報保全の資格制度「セキュリティー・クリアランス」の審査で、「米国と敵対するX国の独裁者と血縁の近い親族」であることを理由に30代女性に対し、最高度の「機密」を扱う資格が認められなかった。米国に亡命したこの女性は、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の血縁者だという説が出ている。  5日までに公開された審査記録によると、女性は人権状況が劣悪で、国際テロを支援し、米国にサイバー攻撃を仕掛けている「X国」で生まれた。1990年代に両親と亡命し米国で市民権を取得後、家族全員、祖国との接触を断った。  98年に金正恩氏の母で元在日朝鮮人の故高英姫氏の妹、ヨンスク氏が夫や子どもとスイスから米国に亡命しており、韓国に亡命した北朝鮮の太永浩元駐英公使は「(この女性は)ヨンスク氏の娘の可能性がある」と指摘している。  ヨンスク氏はスイス留学中の金正恩氏の母親役を務め、亡命後の2016年に米紙の取材に応じ、クリーニング店を営んでいると話していた。その後の動向は不明だ。


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