ロシアのプーチン大統領は12日、国防相を務めてきたショイグ氏を交代させ、経済政策を担当してきたベロウソフ第1副首相を後任にあてる人事を議会上院に提示しました。

ベロウソフ氏は13日、承認手続きの一環として議会の公聴会に出席し、発言しました。

このなかでベロウソフ氏は「休暇で戻ってきた特別軍事作戦の参加者がただでさえ混雑している病院に追いやられるのは困ったことだ。問題を解決する必要がある」と述べるなどウクライナでの軍事作戦に参加するロシア兵の待遇改善に努める考えを示しました。

経済の専門家で軍の経験がないベロウソフ氏としては兵士の士気低下や不安を抑えるねらいもあるものとみられます。

プーチン大統領が経済分野の閣僚経験者であるベロウソフ氏を起用したのは軍事侵攻の長期戦に備え、軍事と経済の連携をはかり、効率的な戦い方を目指そうとしているのではないかとの見方も出ています。

ウクライナのポドリャク大統領府顧問は異例の国防相人事についてSNSで「『終わりのない戦争』のために国力を注ぐ軍事共産主義に国家を移行させている」などと警戒を示しています。

ロシア軍は今月10日からウクライナ東部ハルキウ州に北から国境を越えて侵入し、複数の集落を掌握したと発表するなど攻勢を強めており、今後、戦況に変化があるかどうかが注目されます。

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