ブリンケン国務長官は14日、ウクライナの首都キーウに到着しゼレンスキー大統領と会談しました。

会談の冒頭、ゼレンスキー大統領はアメリカが軍事支援を先月再開させたことについて極めて重要だと謝意を示したうえで防空システムがさらに必要だと伝えました。

これに対しブリンケン長官は、「軍事支援はすでに届いたものもあり、さらに多くの支援が届く」としたうえで「戦場で続くロシア軍の攻勢に対し、これで状況は大きく変わる」と述べ、再開した支援で戦況を変えることができると強調しました。

一方、アメリカの有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は13日、ウクライナ軍がロシアによるミサイル攻撃を迎撃する割合が大きく低下してきていると指摘しました。

ウクライナ空軍が毎日発表している情報をもとに分析したということで、具体的には過去6か月間でウクライナが迎撃した割合は46%だったのに対し、その前の6か月間は73%で、27ポイント下がっているとしています。

そして先月の迎撃率は30%だったということで、迎撃用のミサイルなど、アメリカの軍事支援が滞っていたことが背景にあるとしています。

アメリカの支援が再開したことで今後、こうした状況が改善されるかも焦点となります。

ロシア報道官「コメントすることはない」

アメリカのブリンケン国務長官のウクライナ訪問について、ロシア大統領府のペスコフ報道官は記者団に「現時点でコメントすることはない。ブリンケン氏がキーウに到着したことは知っている。あわせて、ウクライナでの特別軍事作戦について、ウクライナだけでなく、ヨーロッパ各国やアメリカが神経質になっていることも承知している」と述べました。

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