ロシアのプーチン大統領は14日、最側近で、重要ポストである国家安全保障会議書記だったパトルシェフ氏を「造船」担当の大統領補佐官に起用するなどの人事を決めた。パトルシェフ氏はプーチン氏と同じく元治安機関出身で、ウクライナ侵攻の決定に大きく影響したとされる。今後も政権内で発言力を維持するのかが注目される。
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パトルシェフ氏はソ連国家保安委員会(KGB)出身。国家安全保障会議書記を16年間務めるなど政権内で重要な立場にあったが、ショイグ国防相が同書記になるのに伴い解任された。
造船には軍関連も含まれるが、畑違いの感も強い。ただ、ペスコフ氏は、パトルシェフ氏の職務は「造船が主要な分野の一つになるが、ほかにもあるだろう」と述べた。侵攻に絡む重要任務などを任される可能性もある。
一方、トゥーラ州知事で、プーチン氏の警護官だったデューミン氏が、国防産業などの補佐官に起用された。一時は国防相の有力候補とみられており、新国防相になるベロウソフ氏の後をうかがうことも考えられる。
一方、ロシア下院は14日までに、ミシュスチン首相から提案された閣僚人事を承認した。ロシア上院も、プーチン氏が提案した外相や国防相、治安機関トップに関する非公開の審議を終えており、全員が承認されたとみられる。
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