中国外務省とロシア大統領府はロシアのプーチン大統領が16日から2日間中国を公式訪問すると発表しました。

中国外務省の報道官は14日の記者会見で「両首脳は両国の国交樹立から75年となるのを踏まえ、各分野の協力などについて意見を交わす」と述べました。

また、ロシア大統領府も「ロシアと中国の実質的な協力のさらなる発展に向けた重要な分野を定め、最も差し迫った国際社会や地域の課題について意見を交わす」と発表しました。

大統領府のウシャコフ補佐官はあす北京でプーチン大統領と習主席との会談のほか、ラブロフ外相や新たに国防相に起用したベロウソフ氏、そして安全保障会議の書記に任命したショイグ氏も参加する拡大会合が行われるとしています。

その後、プーチン大統領は「東方のモスクワ」とも呼ばれる東北部の中心都市、黒竜江省ハルビンを訪れる予定だということです。

プーチン大統領にとっては5月7日に通算で5期目の任期に入ってから初めてとなる外国訪問で、中国との結束を強化し、ウクライナ情勢などを巡り対立が深まる欧米側に対抗する姿勢を改めて示すねらいとみられます。

中国としてもロシアとの関係強化を誇示することでアメリカをけん制するねらいがあるとみられます。

アメリカ国務省 中国をけん制

アメリカ国務省のパテル副報道官は14日、記者会見で「もし中国がヨーロッパやほかの国々と良好な関係を望んでいると言うのであれば、ヨーロッパの安全保障にとって最大の脅威であるロシアによるウクライナへの侵略を推進し続けることはあってはならない。どの国もプーチン氏に侵略戦争を推進する場を与えてはならない」と述べ、中国をけん制しました。

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