今年で建築から47年目を迎える北海道立近代美術館の建て替えなどをめぐって、道は22日の道有財産等有識者会議で、改修や新築にかかる費用が75億~200億円になるとの試算を示した。老朽化のため建て替えなどが検討されており、今年中に基本構想を策定する方針だ。
道は既存施設の改修、新築、移転新築の三つの案を検討。工事費用は、75億~95億円(改修)、165億~200億円(新築)、150億~180億円(移転新築)と試算した。
改修では、既存施設を利用するため工事費用が抑えられた。新築すると美術館として展示室の規模や配置の自由度が高くなる一方、移転の場合は、知事公館などがある敷地に建設するため160本ほど樹木を伐採する必要があるという。
リモートで会議に出席した北海道大学院工学研究院の森傑教授は「コンセプトから、どれが理にかなっているかなど、道民への説明や共有認識を育んでいかなければならない。お金などでジャッジするのは懸念がある」と指摘した。
道は今後、有識者会議や道民へのアンケートの結果などを踏まえて、改修や新築などの方針をまとめた構想を策定する。(古畑航希)
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