富士山と重ねた「映える」写真を撮ろうと訪日客が集まるコンビニエンスストア前に設置された黒い幕について、地元の山梨県富士河口湖町の渡辺英之町長は30日、材質を変えて張り替える方針を明らかにした。幕に穴が開けられたため、新たな被害を防ぐとともに、青・緑・茶・銀のいずれかの色に変えて景観の印象を改善するという。

 町によると、人為的に開けられたとみられる穴は最大約1センチで、十数カ所ある。町は穴を補修するとともに、「触るな」と呼びかける英語の注意書きを幕に付けた。

 現在、業者と新たな材質の検討を進めており、明るい色に変える方針だ。渡辺町長は夏の観光シーズンを前に「なるべく早く張り替えたい」と述べ、穴の被害の再発防止に向けて警察や宿泊業者とも連携する考えを示した。

 黒い幕は「ローソン河口湖駅前店」の道路を挟んで反対の歩道側に21日に設置された。長さ20メートル、高さ2.5メートルのビニール製。訪日客らで混み合い、ごみのポイ捨てなどマナー違反が相次ぎ、撮影を防ぐために張られた。(池田拓哉)

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