「日本の棚田百選」に選ばれている山口県長門市油谷の東後畑(ひがしうしろばた)地区で、日本海に面した棚田と、海面を照らすイカ釣り船のいさり火が競演している。

 イカ釣り漁は11月ごろまで続くが、8月以降は漁場が沖に移動するため、明かりが遠くなる。県漁協掛渕支店によると、高齢化や燃料費の高騰で漁に出る船は減っているという。

 棚田も高齢化と生産性の低下で休耕田が増え、かつての美しい景観に陰りがみられる。棚田の利活用を進めるNPO法人「ゆや棚田景観保存会」の和田あいこ副理事長は「どれだけお金を出してもこの景観は作れない。必ず美しい景色を次世代に渡したい」と話す。(上田潤)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。