埼玉県内私立中の入試について説明します。

試験科目の主流は算数・国語・理科・社会の4教科、もしくは算数・国語の2教科です。他には栄東や開智などで行われる算数だけの入試や西武学園文理や昌平などで行われる英語入試があります。また、浦和実業学園や武南などでは公立中高一貫校の適性検査に近い形の入試を行っていて、公立中高一貫校を第一志望とする多くの受験生が併願校として受験します。

他にも聖望学園のプレゼンテーション入試、埼玉平成のプログラミング入試、青山学院大学系属浦和ルーテル学院では英検取得級に応じた加点制度があるなど受験生の多様な個性や特技を評価する入試もあります。このように中学受験の入試形態は多様です。自分の得意なことが生かせるように併願作戦を立てましょう。

主流の4教科入試の特徴について説明します。算数は4教科の中で最も重要な科目です。計算問題だけでなく、試行錯誤を繰り返しながら考えて解く思考問題、複雑な形式をした速さの文章問題、折り返したり切断したりする図形問題など、難度が高く得点の差が生じやすい問題が目立ちます。できるだけ時間をかけて類題をたくさん解きましょう。

国語ではAI、SNS、メタバース、スマホなど身近で話題のテーマを題材にした文章が出題されることがあります。漢字や語句の暗記はもちろんですが、このようなテーマについて話し合ったり調べたりすることも大切な勉強です。

理科と社会に共通している特徴はSDGsに関連した出題が増えたことです。たとえば、理科は生物多様性や生態系の問題、社会は環境問題やジェンダー平等の問題などです。どちらも暗記科目と思われがちですが、世の中の課題に広く関心をもち、自分の考えを述べることが求められています。(栄光ゼミナール入試情報センター責任者・藤田利通)

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